デジカメレポート( 2003/05/23 )Canon EOS10Dでワイコンを試す(その3)


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Canon EOS10Dでワイコンを試す(DCR-720)


レイノックス汎用ワイコン

ワイコン検証第三弾です。
FZ1で好結果(ズーム全域で使用可)だった
レイノックスのワイコン

DCR-720

です。
フィルター径は 52mm。
倍率はWC-58Nに次ぐ0.72倍というワイコンになります。

装着ノウハウ

今回はフィルター径は52mmになります。
いつもの

EF 24-85mm F3.5-4.5 USM

での使用になりますが、

67->52

というステップダウンとなります。
15mmものステップダウンです。
径方向で、周辺部から7.5mm。
こんな感じになります。


未装着状態

レンズ外周部の文字の部分は、完全に隠れてしまいます。


トップの絵も装着したイメージですが、もう一枚。

WC-58Nよりまとまって見えます。
コンバータそのものの大きさも小さいので、
着けっぱなしも出来そうな感じです。
さて、注目の写りです。

本当に使えるのか?

レンズそのものの大きさ(特に全長方向)
からいって、ケラレの心配は少なそうな
形状では有るのですが、なんといっても
15mmもステップダウンしています。
"ケラレさえしなければ...."
といった感じでしょうか。

まずは画角の違いです。


ワイコン未装着(F5.6)
Shutter speed: 1/180 sec
Aperture: 5.6
Exposure mode: Av
ISO: 100
Lens: 24.0 to 85.0 mm
Focal length: 24.0mm

EOS10Dにおける実質焦点距離
38.4mm(24x1.6)

ワイコン装着(F5.6)
Shutter speed: 1/180 sec
Aperture: 5.6
ISO: 100
Lens: 24.0 to 85.0 mm
Focal length: 24.0mm

EOS10Dにおける実質焦点距離
27.65mm(24x1.6x0.72)

いい感じです。ケラレも無し。
周辺部の流れは全体を見る限りでは目立ちません。
WC-58N程の解像感はありません。
ほぼ28mmの画角になります。
周辺部の歪曲は多きめですね。
周辺のビルが曲がってます...(^_^;)

WC-58Nでみられた周辺光量落ちはありません。

以下、ズーム域と絞りを変えて撮影してみました。

開放 F8.0
ワイド端
50mm付近
テレ端

さすがズーム全域対応を謳う事だけのことはあります。
オリンパス、キヤノンで見られたテレ端の像流れがありません。
絞り込んでも、あまり画像に目立った変化は感じられないです。

次は、ワイド端からテレ端まで徐々にズーミングしていった画像です。
絞り開放とF8.0まで絞ったサンプルです。
各焦点毎に、全体、中央部分原寸、左下隅原寸の順です。

開放 F8.0
24mm
50mm
85mm

こんな感じでした。
周辺部での描写が、今までのオリンパス、キヤノン
とは明らかに違います。
像の流れは、明らかに小さく、
また、絞るとそれなりに改善している
傾向が読み取れます。

細かく見ると、結構違う物ですね。

ただし、駄目っていうレベルでは無いと考えます。
実用域と言って良いのではないでしょうか。


総括

わずかなコストで、ワイド端で28mmが手に入る
一番の方法かもしれません。

アダプタが小さい事と、ズーム全域でも
目立ったアラが感じられないことから、
常用も可でしょう。

正直、EF 24-70mm F2.8L USM あたりを装着するのと
ボリューム感は大差ないと思います。

装着元レンズの性格が拡大されてしまう
傾向は、他と同じですね。
元レンズに、もう少し素性の良いレンズを使ったら
という思いはあるのですが、高性能なEFレンズは
ほとんど77mm径なので、さすがに52mm
はきついのではと考えています。

手持ちに77mm径のレンズは無いので、
入手するような事があれば、確認したいと思います。

EF 24-85mm F3.5-4.5 USM

EOS10Dでは、およそ

28mm〜98mm

という換算値になります。
価格的には最も安く、入手性もよく、
しかも全域で使える。

汎用品ですから、お持ちの方も多い事でしょう。
コンパクトからのステップアップで、
10Dへ移ってきた場合でも、過去資産が活用できる
ということにもなります。

お薦めですね。


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